2020, Oct 27

ストライダーに乗りたがらない3歳娘がやる気を出して乗れるようになるまで

こんなパパ・ママに向けて我が家での経験談をまとめました。

  • ストライダーを買ったものの子供は全く乗り気じゃない
  • それでも親としてはストライダーにうまく乗れるようになってほしい

結論

結論を先に書きます。

  • 子供が「面白そう!」と思えるきっかけを与える
  • 「北風と太陽」の太陽作戦で頑張る
  • 3 歳時が親の思い通りにならないことを悟る・・・

結局、王道のはなししかありませんが、詳細を書いていきたいと思います。

ストライダーを早いタイミングで買ったのに・・・

ストライダー、人気ですよね。近所の公園でもたくさんの子供がストライダーに乗って走り回っています。

その一番の理由はズバリ、

「早いうちから乗れるようになると運動神経が良くなる!」

この宣伝文句じゃないでしょうか。僕もこの情報を聞きつけて、まだ娘が赤ちゃんのうちからストライダーについて興味を持っていました。

そして 2 歳半になるころに満を持してストライダーを購入しました。これで娘も運動神経抜群や!

記念すべき初めてのストライダーは、娘も新しいおもちゃを買ってもらったということもあり興味津々。色は娘に選ばせて赤色になりました。そして簡単にサドルに座らせることに成功。

「与えたその瞬間からスイスイ漕ぎ出した」なんてネットの情報もあったりして、ちょっと期待していたけれども、実際には初日はヨチヨチ歩きでちょっとずつ前に進む程度でした。大丈夫。全くの想定の範囲内です。

その日から、毎週休みになると僕が連れ出してストライダーに跨がらせるようになりました。

なかなかヨチヨチ歩きから進歩しない

ところがそううまくはいかない様子。

娘としては楽しそうにしているものの、一向に足を浮かせてスイスイ進めるようになりません。

足を浮かせるとか、足で蹴るとか想像ができないみたいで、しまいにはお尻がサドルから浮いて立って歩いている状態に。5 分で飽きます。

そして、1 カ月(5 ~ 6 回)くらい頑張ってみたものの全然進歩しなかったのと、冬になってしまって寒すぎてストライダーに乗れない時期になってしまったこともあり、結局乗れないまま半年以上が過ぎ去ってしまいました。

転機はストライダーの大会

春になって 3 歳半にもなろうかという頃、たまたま近くの公園でストライダーの大会が催されていました。

この頃になると「そういえば我が家にもストライダーあったな・・・」レベルの僕のテンション。

時間もあるしちょっと見てみるかという気持ちで観戦することにしました。

実際の大会を見て、思ったのは「え、こんなに速い走れるの???」という純粋な驚き。速い子は前傾姿勢で飛ぶように走っていました。

そんな姿を見た娘

「すごいね~」

パパと一緒になって「スゴイねー」「速いねー」とずっといっていました。

そして

「〇〇ちゃんもたいかい出たい!」

自分から言いだしました。心のなかで「おっ!」とこのチャンスを逃さないようにしようと思いました。

「じゃあ、乗れるようになったら出ようか!練習しよう!」

「うん!」

走る姿を想像させる

ストライダーの大会を見て大会に出たくなった娘にやったことはこんな感じです。

  • 他の子供が走っている様子を動画でたくさん見せる
  • パパが後ろからハンドルを補助して両足を地面から離させ、車輪が回るという感覚を身につける
  • 下り坂を何度も下る
  • 何度も何度も下る
  • 平地でパパと競争する

まずはイメージトレーニングみたいなものですが、Youtube にアップされているストライダーの大会の動画を何回も見せました。

「今度この大会でようね。ほら、みんなすいすーいって走ってるね。」

大会に出ることもチラつかせながら、楽しそうだということを刷り込みつつイメージを付けさせます。正直どこまで効果があったかどうかわかりませんが、やってよかったとは思っています。

次に、パパがハンドルを後ろから支えてひたすら平地でスピードを出してるイメージで押します。スピード出すと言っても大人の歩く速さくらいです。

娘には足を地面から離してもらってストライダーのフットレスト?足を乗せられる場所に置いてもらって、走っている感覚を付けさせました。

実践は量をこなす

そしていちばん大切なのが、下り坂での練習です。車輪が回る感覚を身に着けてほしくて、重力に従って楽に進める下り坂を選びました。

もちろん周りに車のいない安全な場所で、坂の勾配も緩やかなところです。

とにかく何度も何度もヨチヨチ歩きで下らせました。

すると、20 回くらいやったところで、ちょっとだけヨチヨチ歩きから進歩してすいーっと 20 センチくらい進めました。「これだ!」と思って褒めちぎります。

そのあと結局合計 100 回くらい坂道を下りました。1 日 10 ~ 20 回を 10 日くらい続けました。

坂を下るときは良いんですけど、登るときはパパが押して登るので腰が痛くなったりしました笑

「なんでそんなにやってくれたの?」と思うかもしれませんが、以下の施策をうちました。

シールによる成果の可視化とモチベーション維持

これです。モチベーションの持続策として、娘はシールを貼るのが大好きなのでノートとシールを活用しました。いわゆる成果の可視化です。

ノートにスタートとゴールの印と、20 個の ○ を書いて、1 回下ったらシールを一枚貼るルールとします。スタート地点からゴール地点まで全部貼れたらまた別のページに 20 個の ○ を書いてシールを貼ります。そして、ゴールまで 20 個シールを貼れたらめちゃくちゃ褒めます。

これが成功して、シールを貼るために自分から坂を下りたいと言い出し、最終的に貼った枚数は 100 枚を超えました。成果がシールによって可視化されたことによって娘も自信がついたように思えます。

坂下りの結果

100 回の下りを超えてくると、30m くらいのなだらかな下り坂を両足を付けずに一度も降ろさずにスイーっとバランスを取って進めるようになりました。これは大進歩です。

パパとの競争

ストライダーで車輪で走る感覚が完全に身についたので、近くのスーパーや散歩にはストライダーで行くようになりました。そこで少しずつスピードを上げてもらうために何かに付けてパパと競争しました。

そのかいあって、前傾姿勢で大人の歩くスピードよりちょっと速いくらいの速さまでスピードを出せるようになりました。

振り返って

冒頭の結論にも書きましたが、まったく乗れるようにならずお蔵入りになりかけたストライダーが復活したのは、ストライダーの大会を観戦したことがきっかけです。

子供がやる気になりそうなきっかけ、つまり他の子供が楽しそうにしている様子だったり、かっこいい大会の様子だったりをそれとなく見せるというのがきっかけ作りとして良いと思います。

特に今では Youtube で大会の動画も上がっているので、それとなく見せるにはうってつけだと思います。

そして、やる気になったらとにかく継続して練習すること、継続するためのモチベーションアップ施策を考えること。

「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば 人は動かじ」

なんて格言があるように、大人も子供も何かを達成するためにはモチベーションが必要だと痛感しました。

まして 3 歳時は欲望でしか動きません。楽しくなかったりやりたくなかったら大人の言うことは全然聞かないし、うまくなろうとしない。

ストライダー練習に関しては接待のごとくおだてておだててようやくうまくいったという感じでした。

娘の特徴

我が家の娘は、頭で考えて体が動かないタイプかなと思います。考えて出来そうにないことは挑戦しない。出来ることと出来ないことを線引して、出来ないと判断したらすぐに「出来ない」という。そういう性格です。

難しい課題に一足飛びにチャレンジして経験値を一気に得ることは出来ないので、一つずつ、一歩ずつ出来ることを積み上げていくしかない。

モチベーションを上げて、出来ないという線引を少しだけ奥にずらして、出来るように練習していく。そういうやり方がうちの娘には必要なのかなーと感じる体験でした。

最後に

やっぱり子供って(大人もですけど)、人それぞれですよね。何も教えずに勝手に乗れるお子さんもたくさんいると思いますし、うちみたいに親が 120%サポートしないと乗れない子もいます。

この記事が、そういったうちの娘に似た子の助けになればいいなと思っています。